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思った事を書く,書きたい事を書く。それがきっと将来の価値になる。2011年1月~2013年1月まで青年海外協力隊としてエルサルバドルで活動中!

かいほり

DSCN0040.jpg

コミュニティの人と一緒に貝を掘りに行きました。

この種類の貝は「マングローブの近くの潮干帯の砂地にしかいない」という、ちょいレア種。

マングローブの中にいる奴らよりも、かなりでかくなりモノによっては10年モノもいたりするとか。

==
2年後には潮干狩りデートブームが到来すると踏んでおり、ベスト潮干狩リスト志向の僕としては
エルサルバドルの貝ごときボコスカ掘り当てたいところですが、ヤツらも大きなガタイを持ちながらも
長年の生存競争を勝ち抜いてきただけあって、そんなにやわじゃない。

やわじゃないっていうか・・・・

掘っても掘っても全然見つからないんですけど。。(初心者

一方で子供の頃から貝を掘り続けている生粋の貝掘リストの彼らの采貝技術は、やはりダテじゃなく
それなんて見聞色・・・?っていうくらい次々と掘り当てる掘り当てる。
話を聞いてみると「掘り当てる」というよりは「どこに在るか分かる」らしい。
歩いて近づいていくと水面の動きで貝が閉じるのが分かったり、足の裏でどこにいるか感じ取る
ことができるとか。なにそれwwwそんなのありなんですかwwww


貝堀王へのみちはまだまだ遠い。

===

DSCN0032.jpg


貝を掘るとき、最初は彼らを真似てピンポイントで掘ってみた。
貝が閉じた(ような気がした)場所、水面が動いた(ような気がした)場所。
彼らのように掘ろうとした。うまく上手に。

だけどそんなの上手く行くはずがない。
この種の貝掘り歴2日(前回の挑戦ではたった1つしか発見できないという驚異的な記録を残したw)。
生粋の貝掘りストの彼らのようにはできない。

これじゃあきっと自分はダメだなと思い、方法を変えてみた。
膝まで泥に埋まりながら、文字通り泥臭く、自分の周りの地面をひとかきひとかき掻いていく方法に。
ひたすら、ひたすら炎天下で自分の周りの地面を掻いていくと、いつしか自分の思考に没頭していた。

なんで自分はここで泥に埋まりながら地面を掻いているのだろう。

実はこの貝掘り、コミュニティの人たちと来たものの自分の掘った貝は、養殖の親貝として使われる。
(というよりは、養殖施設のうちの配属先で「親貝を買うお金すら無い」という現状に直面して
じゃあ掘りに行こう!と提案した企画だったのです。一ヶ月前から企画したにも関わらず前日に
同僚に同行をブッチされ、当日もガソリン倉庫の鍵を同僚が持って行ってしまい、あわや中止に
なるか、、というところを$35自腹でガソリン買って出陣したのである。Yeah,I'm a volunteer!!)

まだ養殖技術すら確立されてないこの貝、50掻きに1匹見つかるかどうかなのに、きっとほぼ100で
養殖に何ら尽力することなく、役に立つこと無くその生を終えていくんだろう。

それでも自分は掘り続ける。これは一体なんなんだろう。
30掻きに一度くらい、ゴツッとした感触を手に受ける。
それが石だったり、他の種類の貝だったり、そして求めてる貝だったり。
正直言って果てしない。精神的にも体力的にもキツイ。

自分でコストと労力を払って、運良くたまに求めた貝にめぐり会えて、ちょっと嬉しい。
けどそれがこの先、ほんとに養殖に役に立つのか、産卵に寄与するのか、そんなことは想像もつかない。
いわんや養殖が成功したとしても、それがここに暮らす漁民の生活を豊かにするなんて。

暑い!見つからない!腹減った!
「やーめた!飯くいに帰ろう!」そう言うのは簡単。


それでも自分は掘り続けようと思った。
掘らなきゃ貝にめぐり合う確率は0。
掘ればもしかしたら貝が見つかるかもしれない。
次の一掻きで見つけた貝が、いつか養殖産卵して、漁民の生活に寄与するかもしれない。
そんな先の未来まで責任は持てないけど、いま一掻きすることはなんとなく自分の義務に感じた。


ただの貝掘りが、いつしか自分の活動とダブっていた。

なおさら手を止めることができなくなった。

===

DSCN0037.jpg

結局この日自分に掘り当てられたマヌケで不幸な貝たち笑 ごめんね!

数は全然掘れてないけど、上手い仕事より泥臭く、モガクことでしか感じられない手応え、なんだか
大事なメンタリティーを掘り当てた気がする。(いやいや、貝掘れよって話ですがw)

===

一昨日の職場の会議で遂にコミュニティに泊まれる環境を勝ち取ることに成功した。
安全面と責任面で渋られたけど、ガソリン代高騰とかを上手いこと使って説得しきった。
とりあえずは移住(?)じゃなくて、週・数泊のステイ形式で当座は進めようと思う。

赴任当時からコミュニティの中で生活できないことを千回くらい嘆いてきたので、これで
その嘆きを打開できるカードを手に入れたことになる。


電気 なし
飲水 なし
ガス なし

ゴキブリ地獄の今以上に過酷な環境かもだけど、やっぱり自分は飛び込むことからしか始まらないと思う。

ヘボい言い訳と嘆きを投げ捨てて、こっから泥臭く一掻き一掻き探していかねば!


とりあえず来週から早速コミュニティにステイする予定!
ぬおおお!がんばるぞ!


===

DSCN0036.jpg

貝掘りの帰りの船の上で食べた貝。
ただただ貝を開いてレモンを絞ってパクッと食います!旨すぎ!!
一次産業に携わってて最も幸せな瞬間です。
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コメント
No title
おおおぉ、第二章ついに始まりますな♪
私も自分が今やっていることを
信じて行動していきたいな。
2011/08/21(日) 08:37 | URL | あゆこ #-[ 編集]
Re: No title
>あゆこし
協力隊って「今やってることを信じる」ってのがホント大事だよね。
難しいし、あかんやろ!って思うこともいっぱいあるけど、ある種
信じるところから始まる面は確実にあると思うなり。

がんばりまっしょい!
2011/09/02(金) 12:16 | URL | shogooon #-[ 編集]
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プロフィール

shogooon

Author:shogooon
青年海外協力隊村落隊員として11年1月よりエルサルバドルで活動中。東京大学農学系大学院を休学。貝養殖という未知と地域開発という漠然の間で、日々自分の無力さを嘆きながら迷走中。

マニラのスラムにホームステイしたり、インドの無電化村行ったり、限界集落で卒論書いたり、エルサルバドルで貝養殖したり。

ユルく楽しく生きる中に洗練された深さを見出したい。


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