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海士町を旅行して#2漁業という産業

DSC_0899_20100821214857.jpg

今回海士町へ行った最大の目的は「漁業」を実際に体験することだった。


エルサルバドルへ行って赤貝の養殖(=漁業)が業務のメインになるにも関わらず

(ある意味当たり前だけどw)僕は漁業に携わったことがないどころか、日本の漁業に

関する知識も乏しい。


これじゃあいかにしてもまずいだろうって言うことで、今回は海士町の友人に頼んで

アレンジしてもらったというわけでした。


たった四日間、4回量に連れていってもらっただけだけど、それでも感じるところは多く

非常に得るものが多い体験になりました。


(写真は「ツボ網」漁の時に捕れて頂いたハマチ)
やったメニューとしては

初日:素潜り(サザエ取り)
2日目:サザエ網(網を仕掛けてサザエを絡ませる)
3日目:ツボ網(仕掛けに入った魚をとる)
4日目:イカ釣り(夜の海に出てイカを釣る)

っていう感じ。
意図されてはなかったと思うけど、最初に素潜りをやったのがとても良かった。
恥ずかしながらこれまであまり海には縁がなく、ダイビングとかもやったことがなかったので
海は僕にとって全く未知なものだった。でも、素潜りをすることによって海の中を見ることができた。

ちゅら海水族館を思わせるいーーっぱいの綺麗な魚

潮に揺れる様々な種類の海藻

岩裏や海藻に隠れるサザエ・ウニ

奇抜な色で突然現れるウミウシとか

そういう陸上では見ることができない、本当に神秘と言うに相応しい世界が海の底に広がっていた。
漁師さんたちはあそこをフィールドに産業を行っているだ。
「漁をする」と言語化すれば陳腐なもんだけど、あの美しい世界から水産資源を取ってくることを
漁というんだということを実感した。ソレくらいほんとうに綺麗な海を一番最初に見ることができた。


======
しかしその一方であたりまえだけど、典型的な一次産業の苦しさと隣り合わせにあるのも漁業だ。
3人のプロ漁師が午前中いっぱい素潜りして得られるサザエが大体計40kg。(もう時期的には少ないのか?)
僕たちのような素人が3人がかりでおよそ10キロ弱をとることができた。

素人はさすがに午前中いっぱい潜ると疲れてへとへとになる。
ボディースーツも来ていなかったので体温奪われるし、泳ぐの結構きついしでマジでヘトヘト。
そして帰りにスーパーによると、そこにはなんと

1kg 650円にしかならないサザエが売っていた・・・!

ということは漁師さんたちは40キロとってたとして

650×40=28000

中間マージンで3割持って行かれたとして
およそ20000円

一人当たり6000円強

午前中いっぱいそれなりに体力を使ってこれだけの稼ぎにしかならないのか・・・!
(しかも実際には船代、燃料代などがかかるはず)
(さらに台風が来れば猟に出られないなど不確定要素多数)

衝撃だった。
実際に自分もやってみてみて捕る苦労が分かっている。
なのにこの値段にしかならないのか…。
しかも実際に650円でサザエが売っていて果たして自分は買うだろうか。
多分この値段でも買わない気がする。漁師の苦労と消費者の財布のジレンマも目の当たりにした。
こういう衝撃はバリューチェーンが見えて初めて腹から受けるものだなぁと思う。

農業も相当厳しいというが、(実際に王滝村のおばあちゃんは「米は育てるより買ったほうが遥かに安い。
それも人件費等の手間賃を抜いての話で」と言っている。それだけきついんだよなー)
漁業もかなりのものである。それでも生産しようとしている農家、漁家の方々の存在を、顔を
絶対に忘れちゃいけないなーってこういう時にひしひしと感じる。ほんとうにありがとうございます。

==========

さらに、体力的、経済的に厳しいだけじゃなく、漁業は命がけという面でまさに必死である。
そう感じさせてくれたのが、いか釣り漁。明るいうちは夕日を照らしたり、魚影が見えたりと
綺麗で癒しすら感じられる海だけど、夜になると完全にその顔を変えるって言うのが印象的だった。

DSC_0923_20100821214856.jpg


漆黒


まさにその言葉がふさわしい闇。

空との境界もわからぬ吸い込まれそうな海を前にしたとき
初めて本当に怖いなぁと海に対して感じた。


潮の動きで揺れる船から、なんかの拍子にふるい落とされたら
マジで命はないんじゃないか、そんな感覚が脂汗すら浮かせた。


これが命がけの怖さなんだろうなー
嵐の前後、潮の早い日、とかとか色々な海の表情に立ち向かい、順応しながら漁業は
行われているんだろう。そんなあたりまえだけど、やっぱり実際にあの闇を体験しないと
腹から分かることはないような体験をあの空間でさせてもらった。


(同時にだからこそ、漁業体験をさせてもらうことは農業体験よりもハードルが高く
後継者を育てるという観点から見ても難しいんだろう。体験で命を危機に晒すわけにも
いかず、農業に比べて遥かに高い危険性の中でどう後継者を育てていくかっていのうも
きっと漁業独特の悩みになるんじゃないだろうか)


=============

4日間


漁業を体験するどころか「漁業をかじる」と表現することすら
おこがましいような、そんな感覚に襲われる。それはきっと相手が
あまりにも大きく、根深く、広いそんな相手だからだと思う。


この4日間で漁業の大変さが分かったなんて死んでも言えないし、
「漁師の生きざまの断片を見た」なんてかっこいいセリフも正直吐けない。

全然自分が漁業を知らなすぎるし、深いコミットもしてないから。

だからこそ本当は漁師さんに聞きたかったけど聞けなかったことがいっぱいある。
これはけっこうフィールドワークとかしてても感じたりするんだけど、どんな質問も
かなり質問者の力量にあったかたちでしか解釈されないから。

多分今自分が漁師さんに質問をぶつけたとしても、その答えの1%足りとも「理解」することは
できないだろうし、質問することすら失礼に感じられるような気がしてしまったんです。

だけど


それでも

確実に自分が見て、感じたことは存在している。
それがどれくらいの深度かはわからないけど、それでも確かに存在している。
これを自分がエルサルバドルに行ったときにひとつのスタートラインにしなきゃいけないんだろう。
それがきっと今回、質問もろくにできずただただ圧倒された自分にできる漁師さんへの恩返しだろう。

そしてむこうで自分なりに色々苦しんでみて、

試行錯誤してみて、成果が出るかどうかはわからないけどやってみて(でないと困るけどw)

そのあとでまたお世話になった漁師さんに会いに来よう。


その時にはきっと今回できなかった質問が色々できるはずだから。

そして

その時にはきっと今とは全く違った深度で漁師さんの生き様や背中に迫れる気がしてるから。




===========
今回は未熟すぎて話にならなかったけど、それでも色々と見せてくれた海士の漁師さん。
本当にありがとうございました。僕は今回見たその背中を絶対に忘れません。

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shogooon

Author:shogooon
青年海外協力隊村落隊員として11年1月よりエルサルバドルで活動中。東京大学農学系大学院を休学。貝養殖という未知と地域開発という漠然の間で、日々自分の無力さを嘆きながら迷走中。

マニラのスラムにホームステイしたり、インドの無電化村行ったり、限界集落で卒論書いたり、エルサルバドルで貝養殖したり。

ユルく楽しく生きる中に洗練された深さを見出したい。


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